大きな作品をつくる様子

鍛造のできるまで



まずは、「炉」という、鉄を温めるための道具の準備です。石炭を燃やして、鉄を柔らかくします。
もくもくと煙が出ていますが、温度が上がると、煙も出なくなります。



鉄の棒にあらかじめ、切れ目を入れておきます。



「炉」があたたまったので、鉄の棒を入れ熱します。



これが、鉄を叩いたり、曲げたりするための道具です。ハンマーにもいろいろと種類があります。



左の道具に鉄の棒をあて、ハンマーで上から叩いて外側に開きます。



Tの字型に広がりました。広がった先を、伸ばしていきます。



叩いては温め、叩いては温め。



こうして、鉄が伸びます。両側を伸ばしたら、今度は、変形です。



一度、折りたたむように叩いて、顔の部分を作っていきます。



へこませたり、くびれさせたり、眼になるくぼみを作っています。



口の部分を広げていきます。



鼻の穴を作ると・・・。



顔ができてきました。



続いて、伸ばした部分を、ツノに見えるように曲げていきます。



ペンチでぐぐっとつかんで、えいやっ、とねじっていきます。
ねじねじしていくと・・・ツノらしくなってきました。両側のツノの部分をねじると完成です。



羊の顔ができました。鍛造のモノは、このように、一本の鉄の塊や、棒から作られています。


<TWO THREE IRON FURNITURE で使用している素材について>

・コールテン鋼(対候性鋼)

 橋などの建設に用いられる鉄材で、表面が錆びることで、内部が錆びない仕組みになっています。
 その性質を利用して、ドアなどの表面に使用しています。

・ステンレス

 錆びにくくするために、クロムやニッケルを含ませた合金です。(台所の流しなどに使用されています)
 TWO THREE IRON FURITUREでは主に、屋外設置のものに使用しています。

・ダルガラス

 溶けたガラスを型に流して作った、厚いガラスをハンマーなどで割り、樹脂セメントでつなぎ合わせ、模様などを作り出す、ガラスの素材感を生かすことのできる技法です

<TWO THREE IRON FURNITURE で使用している技法について>


・ウレタン塗装

 車の塗装などにも使用される、強靭な保護膜により母材をサビやキズなどから守る事ができる塗料です。
 多くの色調がありますが、 TWO THREE IRON FURITUREでは、鉄の肌を生かすよう、
 主にクリアーや黒などで、ざらつきのある梨地仕上げにしています。

・グラビュール

 ガラスの表面に、グラインダーや彫刻刀などで、文様を掘り込む技法です。

・ステンドグラス

 いろいろなテクスチャー(面の表情です。透明なもの、ちりめんのようなものなど多くの種類があります)や
 色のついた板ガラスを並べ、間をはんだ(金属)で繋いで形作る技術です。
 (教会の窓などに使われることもあります

・鍛鉄

 鉄を約1000℃になるまで熱し、やわらかくなった(赤くなります)鉄をハンマーなどの道具でたたいて、鍛えながら形を作る技術です。
 冷たく、固い印象を持つ鉄を、表情豊かで温かみのある素材に変えることができます。

・吹きガラス

 ガラスを約1200℃になるまで熱し、アメ状になったものを金属のパイプで巻き取り、
 口で空気を吹き込むことにより、風船のように膨らませ、コップなどを作る技術です。
 いろいろな色や形を作ることができるため、細かなご希望にお答えすることが可能です。

・フュージング

 ガラスを電気炉の中で、溶かし、ガラスどうしを融着したり、形を変えたりする技術です。

・真綿仕上げ

 真綿を、熱した鉄の表面に擦り込むようにして定着させる方法です。 
 鉄そのものの質感を生かすことができます。

・蜜蝋仕上げ

 鉄の表面にミツバチの巣から抽出した「蜜蝋(みつろう)」を塗りこんだ仕上げです。
 軒下の雨が直接かからない場所か、屋内での使用に限られますが、
 鉄の質感そのままでお使いいただけます。
 もし 錆びなどが浮いてきた場合はサンドペーパーなどで錆びを取り、
 ドライヤーなどで鉄を温めてロウソクを擦り付けて下さい。
 尚 その際 火傷には気をつけて下さい。